他に子供はいませんか?
何らかの事情で相続問題が発生したとき、法務局に行くと「相続分割申請書の相続人以外に、相続人はいませんか?」と必ず聞かれる。
複雑なケースが多少なりともあることや、不明であっても実際には存在することもある。
市役所に行くと戦争前後昭和20~24年頃の戸籍上の記載漏れ、消失、焼失、廃棄してしまっている書類等があると教えてくれた。
家族であることの証明は、日ごろ普通に生活していればなんでもないことでも、書面でする場合死亡しているならまだしも、生存していても不明な場合など探すのもなかなか厄介な場合もある。ましてや隠し子などがいればショックで驚くうえ腹も立つ。その他の事情で記載されていないなどの場合もいろいろと書類を集めるのも大変だ。時には相続人達でもめる原因になる。
私には私が生まれる前に死亡した兄がいた。今まで母が話さないし、聞いたこともなかったので詳しくは知らないがお兄さんはどんな顔でどんな性格だったのだろうか?などと思い巡らしながら、一度でも兄に会ってみたかったと思った。
今まで子供を捨てる親は子供が大人になるまで絶対会わないようにといっていましたが、気持ちが急変しました。事情があって生き別れている場合、親も子も一日も早く一度は会ってみたいと思うかもしれない。
もし寂しい思いをして生きてきた人ならば、見たことのない肉親への実際より理想を描いて期待してしまうかもしれないし、また反対に最悪の事態を考えすぎるかもしれないが、会いたい思いが募っていればこればかりは水より濃い血の絆が呼び合うのかもしれない。どんな結果になったとしても、お互いが生存しているなら会うのもそれはそれで運命だし良いと思う。遅まきながら、そんな気持ちが少しは分かった秋の初めです。
「あなたには、他に子供はいませんか?」
「いるならきっちり整理しててね!後で大騒ぎになると困りますから」
秋深し 血の濃いきずな 織る錦
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